代替的選択肢の結果の考慮を提唱。管理原則論で言われる「目的と手段のハイアラーキー」では、意図せざる結果の考慮の説明がなされていない。この意図せざる結果を考慮するためには、社会科学の知識が必要となり、管理者の訓練をするには、管理理論だけを教えるのではなく、社会科学についても教えなければならない。

やっぱり、分かったようで分かってない気がする。サイモンがこの本で言いたいのは、当時(1940年代)主流だったファヨールの流れをくむ管理過程学派の唱える「管理原則論」には矛盾があり、万能ではないということなのだろう。11章の最後には、学者達の研究の対象が「管理原則論」それ自体から、「管理原則論」が適用できる条件へと移行してきていると書かれている。